離婚事件の「陳述書」の書き方

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    離婚事件では、客観的な証拠がない場合が多く、「陳述書」という証拠が重要になる場面が多くあります。
    離婚調停はご本人の申し立ても多いので、今日はこの「陳述書」の書き方を簡単にご説明したいと思います。

     

     

    ☆陳述書って何?
    夫婦のこれまでの生活や、相手の問題行動、離婚調停に至った理由や経緯などについて当事者が裁判所宛に書いた文書で、証拠となるものです。

    ☆どうやって書くの?
    こうでないといけないというものはありません。
    基本的には、項目ごとに番号をつけて時系列順に内容を書くとわかりやすいと思います。
    冒頭に作成者の名前と作成年月日を書き、名前の横に印鑑を押します。

    ☆具体的には何を書くの?
    例えば下記のようなことを書きます。
    相手と知り合ってから結婚に至るまでの経緯
    婚約、結納、入籍、結婚式、披露宴、新婚旅行、新居などの状況と費用
    子どもの出生、現在の年齢、学校や職業、同居の有無など
    夫婦それぞれの職業、収入、資産の状態など
    結婚から問題が起こるまでの夫婦の状況
    問題が起きたきっかけ、問題の具体的内容
    その後の経緯
    夫婦間の協議の内容
    現在の生活状況、相手から生活費をもらっているか(渡しているか)
    現在の心境
    相手に対する今後の要望
    裁判所に対してお願いしたいこと

     

     

    ☆ポイントは?
    こちらの主張が通るためには、裁判所に事実を認定してもらうことが必要不可欠です。
    そのため、起きた「事実」をなるべく正確に書くことが大切です。
    特に、離婚原因になっている事実関係については、5W1Hはもちろん、周囲の状況や前後の事実関係なども加えて、具体的に記述することが裁判官に信用してもらうコツです。
    怒りや苦しみを前面に出してお書きになりたいお気持ちはわかりますが、裁判官も調停委員も赤の他人です。あなたの気持ちを赤の他人にわかってもらうためには、離婚原因(事実関係)についての丁寧な説明が必要なのです。

    弁護士に依頼した場合は、こちらでご依頼者から聞き取りをして、または、ご依頼者に原案を書いて頂き、最終的には弁護士が陳述書を作成しますので、ご安心下さい。


    前に一歩踏み出せるよう、ご一緒に頑張りましょう。


    離婚のときの年金分割

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      離婚をするとき、特に妻のほうで忘れてはいけないのが「年金分割」です。
      家事や育児に従事し夫の収入をサポートしてきたのに、離婚後は夫より年金が少ないなんて不公平と感じる方も多いと思います。そのため、年金も分割してもらうのです。


      ただ、年金分割といっても年金額そのものを分けるわけではありません。
      婚姻期間中の厚生年金・共済年金の保険料納付額(標準報酬記録)を分割するのです。
      分割の対象は、厚生年金、共済年金(公務員、私立学校教職員)のいわゆる2階部分です。1階部分の国民年金だけに加入している方については年金分割はできません。


      例えば、共働き夫婦で按分割合が50%だとすると、年金事務所は夫の記録の何割を妻に分割すればよいか改定割合を割り出し、その改定割合にしたがって、婚姻期間中の夫と妻の各月の標準報酬月額と標準報酬額が書き換えられるのです。


      って少し難しいですね。

      年金事務所に行って具体的に調べてもらうとわかりやすいかもしれません。

      分割対象期間・夫婦の保険料納付記録・按分割合の範囲などについて情報提供を求めることができます。
      分割すると、ご自身の受給資格要件に応じて、増えた保険料納付記録に応じた厚生・共済年金を受給できます。


      分割の仕方ですが、
      〃觝Гら2008年(平成20年)3月31日までの分
      →当事者の合意 or 裁判所の手続により按分割合を決めます(但し、上限50%)。
      2008年(平成20年)4月1日以降の分
      →当事者一方からの請求により、自動的に2分の1に分割されます。
       
      請求の方法ですが、請求する人の現住所を管轄する年金事務所に分割請求書を提出します。
      ,砲弔い討蓮合意に関する公正証書や裁判所の調書が必要になります。
      夫との間で合意がまとまりそうなのであれば、二人で公証役場に行って公正証書を作成します。

      話し合いがつかないのであれば、最寄りの家庭裁判所に行きます。家裁では収入印紙1200円や切手代くらいしか費用はかかりませんので公正証書よりお安くすむと思います(詳細は裁判所のサイトをご覧下さい)。


      期限は離婚時から2年なのでご注意ください!
      まずは年金事務所へ行って、「年金分割のための情報通知書」をもらってくるといいですね。


      セクハラの法的責任

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        こんにちでは、「セクシュアルハラスメント」という言葉が定着して、被害者は少しずつ声を挙げられるようになってきたように思います。
        セクハラをされた被害者は加害者や雇用主の企業に対して、どういう請求ができるか、簡単に説明します。

        ● 加害者の民事上の責任

        セクハラ行為が、加害者の故意・過失によるもので、違法性があり、損害が生じている場合、被害者は加害者に対して、不法行為に基づく損害賠償請求ができます。

        問題になるのは、違法性のところです。

        その行為の態様や内容、場所、反復継続性、被害女性の対応、行為者である男性の職務上の地位、年齢、被害女性の年齢、婚姻歴の有無、両者のそれまでの関係などから総合的に判断されます。

        簡単にいえば、社会通念からみて不相当といえるか、女性の人格権を侵害するかどうかがメルクマールです。


        ● 加害者の刑事上の責任

        セクハラ行為のうち、身体的な接触を伴う場合には、内容によって、強姦罪や強制わいせつ罪、強要罪等が成立します。

        また、発言内容によっては名誉毀損罪、つきまといについてはストーカー規制法違反となることもあります。


        ● 加害者を雇っている企業の責任

        男性社員が女性社員にセクハラ行為をした場合、女性社員は雇用主である企業に使用者責任を問うことができる場合があります。

        セクハラ行為が、外形上、職務の範囲内と認められることが必要です。
        これは、加害男性の企業における地位、加害者が職務上の地位を利用したかどうか、加害行為の内容・態様・場所、加害者と被害者との関係、セクハラ行為に至る経緯等を総合的にみて、判断されます。

        また、会社は、労働者が働きやすい職場を整える義務を負っています。すなわち、セクハラ行為が行われることのないように職場環境を配慮する義務があるということです。
        これに違反したということで、損害賠償請求をすることも考えられます。


        以上です。

        少しむずかしい言葉が多かったかもしれません。
        ご相談時には、あなたの事案に応じて、わかりやすく説明しますので、ご遠慮なくご相談ください。秘密は厳守します。


        敷金が返ってきません・・

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          賃貸借契約のご相談でもっとも多いのが、「敷金」と「原状回復費用」についての質問です。
          契約が終了して、明け渡しをした後、部屋のクリーニング代や壁の貼り替え費用、鍵の交換費用などを請求され、敷金から引かれてしまったというものです。
          大家さんからは「原状回復費用」という名前で請求が来ますよね。
          たしかに、借りた方は原状回復して借家を返す義務があります。
          ただ、ここは誤解が多いのですが、原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではありません。

           

          原状回復とは、国土交通省によれば、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義されています。


          要は、原状回復しなければならないのは、賃借人が通常の住まい方、使い方をせずに発生した損傷に限られるのです。(例えば、壁を殴って穴を空けたり、クリーニングをしても落ちないほど酷いタバコのヤニなど)


          いわゆる経年変化や通常の使用による損耗などの修繕費用は、賃料に含まれていますので、賃借人が支払う必要はありません。
          ですので、大家さんからハウスクリーニング代の請求書が送られてきた場合には、その明細を確認し、あなたが負担すべきものとそうではないものを区分けする必要がありますね。
          通常の使用方法で居住している場合には、敷金全額を返還してもらえるというのが原則なのです。
          ただし、このような経年劣化なども、「賃借人に負担させる」という特約が契約書に明記されている場合には、少し話が変わります。
          実はなかなか難しい法律判断が必要なのですが、簡単にいうと、賃借人が契約書を読んで「これは自分が払わないといけない損耗だな」と明確にわかるような特約、そのような明記があるある場合には、有効な約束として賃借人が支払わなければならない場合があります。
          こうした理屈をふまえて、まずは大家さんとお話し合いをされるといいでしょう。言いづらい場合には文書でこちらの意思を伝えてもいいですね。
          それでも埒があかない場合には、弁護士が代理して敷金返還の交渉を行ったり、裁判所の調停を利用して公的な場での話し合いをもつことをおすすめします。


          大家さんから立ち退きを命じられたら・・

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            法律相談をしていて同じ質問に遭遇することがよくあります。
            震災後は特に借りているマンション・アパートの問題でご相談に来る方が増えました。
            よくあるご相談について簡単に説明したいと思います。

             

            今回は、「大家さんからお部屋の立ち退きを求められたのですが、出ていかなければならないのでしょうか。」という質問です。

            まずは、大家さんと取り交わした契約書を開いて、「契約期間」を確認してください。

             

            【契約期間が決まっている場合】
            「契約期間は平成○年○月○日まで」といったように契約期間が決まっている場合であっても、当然に立ち退かなければならないという訳ではありません。
            大家さんと借り主の関係は、借地借家法という法律で定められており、その力関係の差から犲擇蠎腓僕利に働く決まり″が多いのです。
            以下のような決まりがあります。
            契約が終わる6か月前までの間に、大家さんがあなたに対して「更新しません」という通知をしなければ、契約は自動的に更新されます。(更新後は契約期間が決まっていない契約となります)
            さらに、大家さんが「更新しません」という通知をしても、「契約を更新しないことについての正当な理由(正当事由)」がなければ契約は自動的に更新されます。
            立ち退きが問題になっている事件は、この「正当事由」が認められるか、認められないかが非常に重要な争点になってきます。
            「正当事由」は、大家さんが貸している家を返してもらわなければならない必要性と、あなたが利用する必要性とを天秤にかけて判断されます。
            建物賃貸借に関するこれまでの経過や、建物の利用状況、建物の現況、いわゆる「立退料」の提示額なども考慮されます。
            「売却したい」「改築したい」といった大家さんの都合だけで「正当事由」が認められるわけではなく、立退料と引き換えに正当事由が認められたり、場合によっては、いくら立退料を積んでも正当事由がないと判断されることもあるのです。

             

            【契約期間の定めがない場合】
            この場合、大家さんからの解約申し入れから6か月経過後に契約が終了することにはなるのですが、やはり上記と同様の「正当事由」が認められない限り契約は自動更新されます。

            以上の通り、期間が満了したからといって、また、解約の申し入れをされたからといって、すぐに出ていかなければならないわけではないのです。
            借りているあなたとしては、大家さんから立ち退き要求されても、それに応じるかどうか、応じるとしてどのくらいの猶予期間や立退料が必要かどうかなどを冷静に検討して大丈夫です。

            立退料については、大家さんの必要性や、あなたの利用形態(自宅か営業用か)や立ち退くことによるデメリット、代替家屋の提供があるかなど様々な事情によってかなりの幅があります。
            最終的には裁判所が判断することになりますが、最初は交渉によって立退料を決めることになりますので、まずは立退料を決めるのに考慮してほしい要素を全部あげてみてほしいと思います。

             

            【定期借家契約の場合】
            最後に、「定期借家契約」という例外的な場合には話が変わってきます。
            一定の場合に通知は必要となりますが、「正当事由」の有無に関係なく契約の終了が認められるのです。
            契約書に「定期借家契約書」「本契約は、○項に規定する期間の満了により終了し、更新がない。」などと書かれていないか、確認をしてください。
            ただ、普通のお部屋の貸し借りの場合には、こういう条項は入っていませんので大丈夫です。念のための確認です。

             

            【震災後の特色】
            震災後は、建物の滅失を理由に、立ち退きを要求する大家さんが増えました。
            たしかに、建物が流失して無くなれば、賃貸借契約は終了してしまいますが、大規模半壊や半壊など、建物が存在し、問題なく使用できる場合には、契約は存続します。
            ただ、立退料の支払いを免れるためでしょうか、建物が存在しているにもかかわらず「建物の滅失による賃貸借契約の終了」を主張する大家さんもいて、困ってしまった借り主さんからの相談が複数ありました。
            前述したとおり、この場合も、当然「正当事由」が必要ですので、場合によっては契約を更新できたり、立退料の請求ができたりします。
            私も何件かこうした事件を受けて、正当な権利を主張し、解決をしました。

            家は、生活の本拠地で、生きていくのに欠かせない大事な場所です。
            もちろん、大家さんにとっても大事な財産です。
            ですから、賃貸借契約というのは、他の契約以上に、ルールが大事な契約だと思っています。
            お互いの力関係で解決するのではなく、ルールを知ってフェアな解決をしてもらえばと思います。


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